2026年(令和8年)度活動について


日本喉摘者団体連合会 会長 渡邊 操


 全国の会員の皆さま、ならびに平素より日本喉摘者団体連合会(日喉連)の諸活動に際しまして、温かいご協力ご理解とご支援を賜っております関係団体、医療関係者、行政の皆さまに、心より御礼申し上げます。

 

 また、会員の皆さまをはじめ、各道府県・地域の団体長、訓練士の皆さまのたゆまぬ努力により、全国各地で発声訓練や交流活動が継続されてきましたことに、改めて深く敬意を表します。

 

 喉頭摘出という大きな手術を経験された方々にとって、「声」を失うことは生活の質のみならず、社会参加や心の在り方にも大きな影響を及ぼします。そのような中で、同じ経験を持つ仲間と出会い、支え合い、声を取り戻す努力を重ねる場として、喉摘者団体の存在は極めて重要な役割を担ってきました。日喉連は、全国の団体をつなぐ連合体として、その活動を支え、発展させる使命を果たしてまいりました。

 

 本年もその一環として9月から10月にかけて全国のブロックで発声訓練士養成研修会を開催していきます。この研修会は毎年開催するもので、全国統一教材の元で習得する発声方法はもちろん、発声指導訓練士の訓練技術の向上を目指します。この研修会は本年で第35回目を迎えます。先輩たちから綿々と受け継がれてきた発声法と発声訓練術を、この研修会から受け継いで未来に残す意義もあります。

 

 また、本年はJKA様の助成による2年に一回の全国喉摘者発声大会が11月に行われます。本年で第13回目を迎えることとなりました。これもひとえに各団体、各訓練士並びに会員の皆さま、JKA様、関係各位の皆さまのご協力の賜物です。各ブロック予選を勝ち抜いてきた全国の優秀な喉摘発声者の「声」をぜひ聞いていただきたいと存じます。

 

 一方で、私たちを取り巻く環境は年々厳しさを増しております。会員の高齢化や減少、発声訓練士の不足、教室の継続が困難になる地域の増加など、多くの課題が顕在化しています。また、社会全体の変化により、従来の活動の在り方を見直す必要性も高まっています。こうした現実に正面から向き合い、時代に即した新たな取り組みを模索していくことが、今まさに求められていると感じております。

 

 本年も引き続き、会員減少対策として、医療機関や自治体障害福祉担当部署との連携を一層強化し、喉頭摘出後間もない方々に日喉連および各地域団体の存在を確実に届ける取り組みを進めてまいります。また、発声訓練士の育成についても喫緊の課題として捉え、将来を見据えた体制づくりに力を注いでいく所存です。

 

 さらに、障害等級の問題をはじめとする制度的課題についても、当事者団体としての声を大切にし、関係機関への働きかけを継続してまいります。喉摘者が安心して生活できる社会の実現は、一朝一夕で成し得るものではありませんが、全国の仲間の力を結集し、粘り強く取り組んでいきたいと考えております。

 

 日喉連の活動の原点は、常に「会員一人ひとり」にあります。発声の上達だけでなく、仲間との出会いによって生まれる希望や安心感こそが、私たちの最大の財産です。本年も、誰一人取り残すことのないよう、心を通わせながら活動を進めてまいります。

 

 結びにあたり、全国の喉摘者とそのご家族の皆様にとって、穏やかで実り多い一年となりますことを心よりお祈り申し上げます。

 本年も日本喉摘者団体連合会への変わらぬご支援、ご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。